名泉湯原のハンザキ伝説を追う!

ぶらりと出た旅先で時々、おもしろい里伝説に出会います。JR中国勝山駅から路線バスで約30分ほどの山間の川沿いにある温泉郷は、そこで恐ろしくモノ悲しいハンザキ伝説がありました。山裾に広がる静かな温泉郷は浴衣姿で歩くカップルが似合う温泉街ですが、その昔には川沿いを歩く村人や馬・牛を飲みこみ食ってしまう恐ろしいバケモノが棲む伝説が残る山里でした。

ハンザキとは何?

温泉郷に伝わるハンザキ伝説

昔々文禄時代、村の龍頭ヶ淵に大きさ10mの胴周り5mもある巨大ハンザキが主として棲みついていました。近くを通る人や馬を長い尾っぽで捲き込んでは呑込み食ってしまいました。村人は恐れ慄いて暮らしていましたが、村に住む若者の三井彦四郎が村人のためにこのバケモノを退治しようと決意。短刀を口にくわえて淵に飛込み、しばらくして淵の水が真っ赤に染まり、巨大ハンザキが浮かんできました。

祟り恐れてハンザキ祀る

切り裂かれたハンザキの腹から彦四郎が出て来て、村人は喜び彦四郎の無事を称えました。その後に彦四郎の家では夜に家の戸を叩き号泣するハンザキが現れて、ついには彦四郎一家が皆亡くなりました。

村祭りの主役になったハンザキ

毎年8月8日に温泉郷で開催されるハンザキ祭りは、殺された巨大なハンザキを祀る村に伝わる祭りです。ねぶたになって祀られるハンザキが主役となって、数匹の巨大ハンザキが温泉街をのたうち回るねぶた祭りです。

温泉郷に伝わるハンザキは体を半分に切り裂いても生きてる、生命力が強く根性ある生物です。口開くと顔が半分に裂けたように見えるのが名前の由来で、正体は全長10mもある巨大な山椒魚です。

ハンザキと楽しむ川原の足湯

湯原大橋渡った「ゆばら湯っ足り広場」に二匹のハンザキに囲まれた、旭川沿いに天然温泉の足湯があります。温泉郷の遊歩道を楽しむ観光客が散策途中に、手軽に足湯に浸れてゆったりホッとする人気スポットです。

他にも足湯は温泉街の旭川沿いに三ヶ所有って、温泉街の散策途中で歩き疲れたらひと休みに気持ち良く癒せます。ただし足湯では泳がないようにご注意ください。

ハンザキが棲む温泉郷

湯原温泉街の散策マップ

温泉郷マップは旭川沿いに約2000mほどのメイン通り湯原温泉街で、ゆっくり歩いても30分ほどの遊歩道が案内されています。旅館街過ぎると川沿い散策路にマス釣りで竿持つ人も見受けられ、四季折々に天然マス釣りも楽しめそうです。

たまに川で回遊するハンザキの姿も見受けられるようですが、ハンザキに川に引きずり込まれないように要注意です。

湯原温泉郷のメイン通り

旅館・ホテルが数件連なる湯原温泉街のメイン通りは、旭川に沿ってのんびり歩ける遊歩道でレトロ風の静かな温泉郷です。温泉街の散策路沿いには観光情報を教えてもらえる温泉ミュージアムや、カップルで仲良く参拝できる趣きがある温泉薬師堂が有って楽しめます。

温泉街から湯原ダムまでの旭川にかかる二つの橋に男女ロマン話の言われがある「寄りそい橋」と、「鼓橋」の由緒は橋傍に案内標識が立っています。

ハンザキ生息スポット

ハンザキの回遊する旭川

湯原ダム下流の旭川沿いに広がる自然タップリの温泉街は、良質なアルカリ性で泉質が肌ざわりがなめらかな人気の温泉郷です。人気スポットの「砂湯」は川底から湧き出る温泉で、全国の露天風呂番付「西の横綱」と評判の人気混浴風呂です。

24時間無料の開放された天然かけ流し露天風呂「砂湯」は、無粋な前は隠して老若男女がスッポンポンで仲良く露天入浴堪能できる川沿いの天然温泉が楽しめます。

ハンザキ大明神祀られる祠

巨大ハンザキを退治した三井彦四郎は、旧湯本小学校の側に祀られたお墓で眠っています。巨大ハンザキの怨念を恐れた村人は、ハンザキ大明神の祠を創建し祀り祟りは鎮まったようです。

ハンザキ大明神の祠は旭川沿いの「はんざきセンター」施設の側にあって、はんざきセンターに飼育されるハンザキ仲間を見守っているようにひっそりと佇んでいます。

ハンザキへのアクセス

中国勝山駅から路線バスの行き方

ハンザキ棲む温泉郷のアクセスは、中鉄美作バス(蒜山・久世ルート)を利用します。最寄り駅の「JR中国勝山駅」で下車し、駅前にある中国勝山バス停留所から所要30分ほどの「湯原温泉バス停留場」で降車します。JR中国勝山駅にはソバ屋の横に観光案内が隣接して、昼食と観光情報も聞けるので便利です。